これまでと、これから。

長良川の源流部、郡上という場所で仲間が集まって、自分たち自らが経験した自然の中にある楽しさや心地よい瞬間をを多くの人に伝えたくて、 一緒に感じたくて、車一台、ラフティングボート1艇、ボロボロの事務所でスタートしたのがアースシップ。 その活動は今年で18年目を迎えます。“仲間と一緒に楽しむ”をキーワードに、ラフティングやカヤック、シャワークライミングやトレッキング、 そしてキャンプといった山や川を中心としたアクティビティー体験を提供してきました。 ツアー参加者は延べ10万人以上、年数を重ねるにつれ多くの仲間が増え、活動の幅も広がり、沖縄にシーカヤックをメインにする支店ができたり、 キャンプ場を運営したり、1000人規模の野外フェスを開催できるようになってきました。 そして今、これまでの活動を振り返った時に、私たちは知らず知らずのうちに“楽しみながら自然を維持、再生する”というモデルを実践していた事に気づきました。

"楽しい"が介在する人と自然の再生サイクル

私たちが創業以来掲げている理念が、活動を通じての“人と自然の再生”。 人の再生とは、自然環境の中に身を置くこと、そこで楽しんでいただいたり、心地よい時間を過ごすことで、リフレシュしてもらうこと、明日への活力を紡ぎだしてもらうこそして、 自然の再生とは、楽しむ中で自然環境への関心や想いを持っていただき、 それを日常の中の小さなアクションに繋げてもらうこと、いわば維持や再生への間接的なアプローチと、活動から得た収益の一部を使って地域の林業家と連携して森の間伐を促進したり、 川の清掃活動を行ったりという直接的なアプローチを持続的に行うこと。 活動を始めて18年、少しずつではありますが、 人が、環境が、そして地域が変わる姿を目の当たりにし、自分たちの活動が未来につながることに確信を持っています。

自然の再生サイクル イメージ
”楽しい”の集合が地域を変える

私たちが活動を続ける中で気付いた変化の一つ。それは私たちが活動する地域そのもの。 自然環境を利用した活動により、週末を中心に都市部から多くの方が私たちの地域を訪れることになります。 その数が増えることで地域の中で様々な需要が生まれ、あらたな雇用も生まれてきました。 活動拠点である岐阜県郡上市には、現在自然体験活動を行う事業者が約20社あります。そしてそこに従事する人が20代から30代を中心に100名以上。 さらにその多くは他地域からの移住者でもあります。それぞれの活動により、現在、郡上市には自然体験活動参加者だけでも年間5万人を超え、ひとつの観光資源として成り立っています。 そしてこのことが地域に対して様々な好影響をもたらしています。この変化の根本にあるのはやはり自然環境が持つ“楽しさ”や〝心地よさ”。自然環境が持つ力が人を呼び込み、 地域を変えるということはツーリズムという観点から様々な研究がなされていますが、私たちは自らの活動経験の中でこのことを体感し、 また、この流れを様々な地方や地域でモデル化できるということにも確信を持っています。 実際に現在、様々な自治体や行政担当者様からオファーをいただいています。

アースシップ代表 水口晶 写真

アースシップ代表水口 晶

1972年京都生まれ 現在岐阜県郡上市美並町在住大学生の時カヌーで長良川を下る途中にあわや遭難。 国道でヒッチハイクしていたところを拾ってもらったのかが縁てで卒業後に単身岐阜へ。1997年にアウトトドアスポーツ体験事業EARTHSHIP設立。 現在は長良川をフィールドとしたラフティングやカヌー体験の他、キャンプ場の運営なども手掛ける。 新婚旅行はニュージーランドで3か月テント生活というキャンプ馬鹿ながら現在は一児の父としてファミリーキャンプを楽しむ。